天才醤油少女カオリ

■ストーリー

1989年春の劇場版
「天才醤油少女カオリ 〜岩塩魔人の涙」

 東映マンガ祭りで上映された特別編。異種調味料対決の第一弾は塩対決。


あらすじ

1999年7月、キッチョーアン・アメリカ、オハイオ工場の醤油プラントの塩分が異常上昇する。知らせを受けたデヴィッドが自らの工場で見たものは醤油プラント自体を塩の結晶と化していく異形の男、岩塩魔人の姿だった。

 すぐさま「ケルベロス・ソイ・ソース」を岩塩魔人に飲ませるものの、普段から純度100%の塩を食べ続けている岩塩魔人には通じない。駆けつけたガロアのミュージカル仕立ての醤油パーティーに虚を突かれた岩塩魔人は苦しみながらも、「塩こそ神の調味料!醤油などに背く不純な泥水よ!」と捨てぜりふを残して、退却する。

 時同じくして、世界中に塩があふれかえり、塩は暴落を始める、突如起こった食料経済の混乱に打つ手がない各国政府は、醤油士達にこの謎を解くことを依頼する。

 やがて、醤油トライデントが岩塩魔人の正体を突き止める。彼の名はアブラハム・メルク。紀元前から死海を守り続けてきた塩を祀る一族の末裔。

 空飛ぶ醤油蔵、タマビシオ・ワンで死海に到着したカオリ達は恐るべきものを目にする。世界の名だたる醤油士が塩漬けにされていたのだ!岩塩魔人の目的は醤油士の抹殺であることに気づいたカオリ達は、岩塩魔人の住処、ソルトサークルに踏み込む。

 塩分が全く通じない岩塩魔人にカオリ達は苦戦するが、デヴィッドが光明を見つける。

「彼は神の子。むやみに命を奪うような人間ではない…!」

 そこでカオリはナメクジ入りの黄金ナメクジ醤油を作り、岩塩魔人に投げつける。塩に水分を奪われ、干からびていくナメクジに岩塩魔人は苦悶の表情を浮かべる。塩の一族はナメクジに多大な負い目を持っていたのだ!

 そこにデヴィッドが自ら開発した甘い醤油「スイート・テン・ショウユ」を投げつけ、岩塩魔人アブラハムは活動を停止した。

を流しながら岩塩魔人は叫ぶ。

 「ソドムとゴモラ…この話聞いたことがあるだろう?人を戒めるために神が遣わした調味料、それが塩だ!塩を食する限り人は神の戒めから逃れられぬ!貴様らも例外ではない!醤油には塩分が含まれているのだからな!」

そう言い終わるが早いか、彼自らが塩の柱と化してしまう。

夕暮れの中、崩壊してゆくソルトサークルを見つめながら、カオリとデヴィッドは言葉を交わす。

「ねぇ、デヴィッド。アブラハムのって、やっぱりしょっぱかったのかな?」
「この世の何よりもしょっぱかったんだろうな…でも、真実は神のみぞ知るってやつかな。」

〜END



天才醤油少女カオリの表紙に戻りっ。

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